新薬史観

地雷カプお断り

「チェンソーマン」を読んだ感想

前々から気になっていたチェンソーマンを7巻まで買った。

まず表紙がハイセンスすぎて震える。

写真にも写っていると思うが、まあこの1巻の表紙。オレンジと緑と黄色という強い色をこんなにうまく使える人間が存在するんだと感動する。で、この最高の色使いが7巻までずっと楽しめる。最高がすぎるだろ、マジで。

 

で、肝心の中身なんですけれど……。

99999999999999999999999兆点満点!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!マジで!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

というわけでチェンソーマンの最高ポイントを下に書く。

①画がうますぎる

 もうこれは揺るがぬ事実。線があるべき場所にあって本当に的確で、カッキリした線でなくラフな感じで俺が大好きなやつ。たまらん。あと太い線も大好きで、髪とかによく置かれているんだけれど、それもすごいうまい。良い太さをしてるんだよ……あと斜線の使い方が最高で、身体から刃物、障害物に至るまで質感がビシビシ伝わる。特に戦闘シーンの線の動きが最高。

②キャラの造形の良さ

 マージで女性キャラがみんなめちゃくちゃかわいい。デンジじゃないけど、みんなに一目惚れしてしまう。あと胸の描き方もうまいし、エロさを出すのがすごくうまい。もう本当にエロい。ジャンプに載っていいエロさじゃない。あ、ちなみに僕が一番好きなのはレゼちゃんです……。

③陰影のすごさ

 レンブラントかってくらいすごい陰影。この陰影のうまさはマジで映画をめちゃくちゃ見ている人の黒さだと思う。本当に感動する。これは悪魔の登場シーンに顕著なんだけれど、特にすごいのは5巻のレゼちゃんと夜の学校に行く場面です。本当に映画、映像の黒さを漫画が持っている。これは本当にすごい。

④キャラ作りのうまさ

 デンジの出自を最低なものにすることで、この世界の知識をゼロにして読者と同じレベルにできる。ありがちだけどやっぱり嬉しい。あと、パワーもそうだけど主人公が馬鹿であるというのはすごいよくて、この話は東京喰種にかなり近い重さを持っているんだけれど、主人公が馬鹿で性欲に素直なので、極端に落ち込んで読むのがつらくなるということがない。それでいて、馬鹿はトラブルメーカーにしやすいので、主人公として話を自分から転がすこともできるし、その動かす力にも勢いがある。馬鹿だから。反面、デンジ自体を作品世界のマクガフィンに設定しているので、両方向から話を進めることができる。めっちゃいいですよね。あともうひとりパワーちゃんという馬鹿を用意しているし、このコンビも楽しい。

 それから、アキさんにしてもマキマさんにしても姫野さんにしても、けっこう恋愛感情(マキマさんはアレだけど)を表に出しているから、バトルと一緒に人間の生活感や関係性が浮き出てくるから、すごく感情移入しやすい。やっぱり恋愛感情、大事ですよね。

⑤記号表現のうまさ

 まず、とにかく効果音の表現が良すぎる。チェーンソーの「ヴ」の多様性や、雨の「ザー」など、本当にびっくりする入れ方をしている。特に自分は5巻184と185Pの描写が死ぬほど好きで、もう本当に笑ってしまったんだけれど、どうやったらこんな気持ちいい音を入れることができるんだろうか。それから、第24話の「呪い」のバトルでの「指」も痺れる。「欄外」で「異界」を表現している感じが本当に良い。あと、もうとにかく5巻の夜の学校での雨の表現が良い。本当に良い。大好きです。

 

以上、このあたりで止めておくが、本当に感動している。表現力の高さに。

もちろん、ストーリー自体もめちゃくちゃ面白いんだけれど、自分としては次にどんな映像表現を見せてくれるのかというところの方が興味が強い。最高の漫画でした。藤本タツキ大先生に感謝……はやく8巻ください。