新薬史観

地雷カプお断り

第4回百合文芸小説コンテストで『河出書房新社賞』を受賞しました

過去の記事はこちら。

negishiso.hatenablog.com

この記事からおよそ1ヶ月が経ちました。

www.pixiv.net

www.pixivision.net

www.pixiv.net

まあ、ツイートの通りです。

文面が妙に落ち着いているのは、受賞の事前連絡が来ていたからですね。

事前連絡が来た時の私の反応は、確か次のようなものだった気がします*1

ある日の夕方、会社でスマホを弄っていたらpixiv公式*2からメッセージが来ていました。頭には「百合文芸」のゆの字も無かったので*3、「はて、いったいなんのお知らせだろう?」*4と首を傾げます。何も考えずに開いてみると*5、「河出書房新社賞」を受賞とのことです。私は井之頭五郎の顔つきで、「へえ、そういうのもあるのか」と思いました。*6

もしかして自分、天才なんでしょうか?笑*7

続報が来たら*8お伝えします。ではまた。*9

*1:ここから先、「嘘」があるぞ

*2:嘘です、正しくはpixiv小説編集部でした

*3:嘘です、毎日一時間に一回は「百合文芸」でTwitterサーチしていました

*4:これも嘘です、絶対に百合文芸だと確信しました

*5:嘘です、「受賞しろ受賞しろ受賞しろ頼む頼む頼む頼む頼む頼む」と念じていました

*6:すべて真っ赤な嘘です。「受賞」「5万円」「河出」の文字を見た瞬間に一気に身体に寒気が走りました。一瞬でパニックになって、思わず私用携帯を机に落として「うおおおお」と唸って頭を抱えていました。これは一般的には奇行に該当しますが、自分は普段から職場でよく頭を抱えたり唸ったりしているので、他の人からは特に何も言われませんでした。普段から奇行をしていて本当によかったです。そこから先はあまり覚えていないのですが、退勤してすぐに「とにかくこういう時って喜べばいいんだよな」と考え、ひとりで居酒屋に入って泥酔して、次の日は早朝から謎のパワーに満ちあふれた身体をどう取り扱ったらいいのか分からなくて、小雨のなか近所の公園で「わああああ」と叫んで走り回って、spotifyでいよわさんの『さよならジャックポット』とか『IMAWANOKIWA』とか『ディアーマイウィッチクラフト』とかを流して踊り狂っているうちに体力が尽きて、なんだか人生どうでもよくなって今に至ります。途中、pixivの件があったので「これどうすっかな」と思いましたが、ただお金が貰えるだけの賞ならともかく、「河出書房新社より刊行予定の百合小説アンソロジーへの収録検討」とかいう百合の文字書きオタクにとって異常な幸福度をもたらす副賞があったので(「検討」であったとしても!)、流石にそれには勝てませんでした。これに勝てる人間がいたら本当に尊敬します。自分には無理でした。「いや、でもお前が辞退したら例の件ぜんぶ解決して被害者もマジで救われるよ」という話であれば流石に人間の尊厳を優先しますが、自分が辞退したところでpixiv社が別に被害者のフォローを確約してくれるわけではないし、そもそもその時点で出ている声明文を読む限り、自分達が何をすべきかも本当に分かっていないようだったので、「多分これ辞退してもパフォーマンスとして見栄えがいいだけで誰も幸せにはならないな」と考え、受賞を受け入れた次第です。

*7:嘘です、ぜんぶ嘘。凡人なりにここ数年間ずっと創作について勉強してきた成果だと前向きに捉えています。就活をせずに映画を100本見たり(一応就職はしました)毎日暇さえあれば小説や漫画を色々読んで(たまにVtuberの切り抜きを見て)物語の構成や人の心が動かされるキャラや言い回し、百合という関係性が持つ問題点などを真剣に考え続けてきた結果です。当たり前の話ですけれど、天才ってなかなかいないんですよね。周りにいるすごい人たちって、みんな努力をし続けてきた(ちょい才能のある)凡人だと思っています(しかし稀に例外はいます)。今回のコンテストは記念応募した方もそれなりにいらっしゃるとは思いますが、自分の百合や文章に真剣に向き合ってきた人たちもいっぱいいると思うんですよね。他の方の選評を読んでいても「これ、自分が少しでも違う戦略をとっていたら(あるいは、他の人がほんの少しでも指摘された点を克服していれば)、自分じゃない人が選ばれていた可能性は全然あったんだな」と思うし、大賞を受賞した坂崎さんの選評を読むと(まだ応募作は読んでないです、申し訳ない)拙作とは全然クオリティが違うんだなあと。要するに、自分は「運良く」選ばれたわけです(当たり前ですが)。そして自分はこの「運」を最大限に活用して、もう少し先にあるものを眺めるための努力はした方がいいんだろうなと考えています。実際に眺められるかはともかくとして、努力だけはしておかないと、後からいくら後悔しても遅いですからね。この賞がめちゃくちゃ欲しかった人は沢山いると思いますし(自分もその中のひとりですが)、人生に何の目標もなかったので、とりあえずはその辺りに方針を定めて、引き続き色々頑張っていこうと考えています。改めて、この度は拙作を名誉ある賞に選んでいただきありがとうございました。最近自分が書いた作品については、前の記事に纏めています→()。もしよろしければ眺めてみてください。

*8:嘘です、無いかもしれない

*9:これが嘘にならないことを願って。