『ONE PIECE FILM RED』、大人気ですね!
自分は見ていませんが……。
今回の記事は、ワンピースの知識が「すね毛のすごいドフラミンゴが新世界の何らかの島(ワノ国以前)を脱出して空を飛んで海を越えている?」辺りの記憶で止まっている自分が、これまでTwitterのタイムラインで断片的に得た知識から物語を再構成(妄想)し、感想を述べるという試みです。
自分の手元にある情報(真偽不明)
これまでにタイムラインから得た『ONE PIECE FILM RED』の情報は以下のものです。
・ウタはAdoが演じる
・ウタはルフィと幼なじみだが、思想が相容れない
・ウタはシャンクスの娘
・シャンクスは実は複数人いる
・シャンクスに両腕がある
以上です。ここから物語を再構成(妄想)します。
想定されうる『ONE PIECE FILM RED』
・物語冒頭、スライムのように増殖するシャンクス
(シャンクスは無能力者では!?という観客を驚かせる)
・総勢101名のシャンクスがそれぞれ役割分担し、船の出航準備。船長のシャンクスには腕が生えている。シャンクスによるシャンクスのためのシャンクスの海賊団、それがシャンクス海賊団、通称『RED』である(大量増殖したシャンクスの髪により、遠くからでも赤く見えるためにこの名がついた。このREDこそレッドオーシャンの象徴であり、寧ろREDの存在からこの海域は「レッドオーシャン」として恐れられるようになっている)。
・場面転換、麦わらの海賊団は航海中に歌を聴き、近くに島を見つける。ちょうど船を修理したかったんだとフランキー。上陸することを指示するルフィ。船員は船の修理までのあいだ島を散策することに。相変わらず聞こえる歌。声の主を探すと、なんとルフィの幼なじみのウタである。
・束の間の交流、交わされるかつての幼なじみエピソード(上映時間にして20分程度)
・突然島を襲う海賊、立ち向かおうとするルフィを遮り、ウタが歌をうたって撃退(なんか物理的な音符を出したりするんでしょう、知らんけど)(黄猿と戦っていた歯が鍵盤の海賊にそんなやつが居たような気もするが……)
・「は~、やっぱり海賊ってクソだよね」というウタ。「そもそもいい年して海賊なんて恥ずかしいし何考えてんだろうね船に乗っている人はもれなく就職して親を安心させて勤労の対価として得られた金銭から税を納めて社会に貢献したほうがいいよねw」と語るウタに、「お前が海賊の何を知っている!!!」とキレるルフィ(ドン!!!!)。二人は(そしてこの島と海賊そのものが)相容れないことに気が付く。ウタはルフィからこの島を出るように強要。了承する麦わらの海賊団。
・麦わらの海賊団、出航。
・「胸糞悪い奴らだぜ」とサンジ
・「でもあの歌、まるで泣いているようだわ」とロビン。
・確かに、冷えた黒い海にまでよく聞こえるウタの歌は悲しそうだ。
・場面転換。シャンクスはウタの声に気が付き増殖を途中で辞める。
・ウタの島に訪れるシャンクス、発狂するウタ。
・「ゲームをしよう、ウタ!」笑うシャンクス「お父さん当てゲームだ!」
・実はシャンクスは金曜ロードショーで「千と千尋の神隠し」を観てからと言うものの、大量に増殖してウタに「本当の父親」を当てさせるゲームにハマっていた。
・ちなみにウタの父親はオリジナルのシャンクスではなく分裂したシャンクスであり(分裂しても生殖機能は保存される)、彼はルフィを助けて腕を失った後に傷口から入った細菌類が分泌した毒素によって死んでいるため、ウタがこのゲームに勝利する確率はゼロである。
・101人のシャンクスの中から、震えながらオリジナルのシャンクスを選ぶウタ。
・「はずれ~!」ベロを出すシャンクス(パパなりの愛嬌の見せ方である)
・罰ゲームとして、ウタの下着は101人のシャンクスの下着と一緒に洗濯機で回される。
・絶叫するウタ。
・ルフィがその声を聞き、島に戻ることを決意。
・シャンクスのひとりが麦わらの海賊団の旗に気が付く。
・ルフィを出迎えるシャンクス。ウタと違って、今度はオリジナルのシャンクス一人での応対。
・「ルフィ、懐かしいな!」と語るシャンクス。
・しかしルフィは言う「誰だ、おっさん」
・ウタは半笑いで「何言ってるのよ、ルフィ!わたしのお父さんよ!」
・「そうだよルフィ、懐かしいじゃないか!え、おい。麦わらの帽子を返しに来てくれたのか?」
・「もう一度言う」ルフィは覇王色の覇気をビンビンにして口を開く。「誰だ、おっさん……いや、『おっさん達』と言った方が正しいか」
・まだルフィに姿を見せていない、シャンクスたちの間に戦慄が走る。
・シャンクスは真顔になる。「どういう意味だ?」
・「そのままの意味だ。ここに、オレに帽子をくれたシャンクスは居ない」
・ハッとするウタ(ウタは『千と千尋の神隠し』を観たことがないので、この回答に辿り着かなかったのだ)。
・ルフィは言ってはいけない言葉を口にする。「お前ら全員、シャンクスの偽物(コピー)だ」
・ブチ切れるオリジナル「誰が偽物だァァァァァァ!」(※二次元キャラあるあるだが、複製する能力を持つオリジナルは、得てして皆「コピー」と言われることに過剰反応するものである。解説おわり)
・バトルに突入。麦わらの海賊団+ウタ vs.101人のシャンクス海賊団『RED』
・激アツである。
・バトルはなんやかんやで都合良く進められ、シャンクスは残り一人になる。
・まだ殴り合おうとするシャンクスとルフィは、ウタの歌によりその拳を止める。
・「もうやめて!」ウタは泣き叫ぶ「私たちに争う理由はないはずよ!」
・その通りだった。
・「宴だ~!!!」和解した(?)ルフィとシャンクスは肩を組みながら酒を飲み交わす。「うっせぇわ」を歌うウタ(これにはAdo目当ての観客もニッコリである)。手を叩いて喜ぶ麦わらの海賊団。
・みんなが酒に酔い潰れた深夜、砂浜で海を眺めるシャンクスにウタが近寄る。
・「眠れないの?」
・「ああ、まあな。ウタもか?」
・「まあね」
・沈黙。
・聞こえる波音。
・「なあ、もしもの話だが」シャンクスが口を開く。「オレがもう分裂できなくなったって言ったら、ウタは笑うか?」
・顔を強ばらせるウタ。シャンクスの瞳は本気であり、切なげで優しい。
・「実は、さっきの乱闘で、ルフィに殴られてオリジナルが死んだんだ。オレはただの『コピー』で、無能力者のただの人間だ。俺にはコピコピの能力は使えない(※ここに来て初めて明かされるシャンクスの能力名と、ルフィを助けたシャンクスがカナヅチではなかった理由!)」
・「でもな、最初からお前にとっての本当のお父さんなんていなかったんだ」
・固まるウタ「どういう意味?」
・たったひとり残されたシャンクス、ひとり娘に語る。ルフィとウタに優しくしたシャンクスはとっくの昔にいなくなっていたこと。その死を子ども達に伝えてショックを与えないように、いままで分裂して誤魔化してきたこと。
・シャンクスの言葉に強いショックを受けるウタ、けれどもルフィとのやりとりを思い出し、ウタは合点がいく。「だからルフィは……」
・「ごめんな、いままでずっと偽物のお父さんで」
・沈黙。そしてシャンクスの肩に寄り添うウタ。
・「ウタ?」
・「たとえ産みの親じゃなくても(※実際、シャンクスは産んでいない)、私にとってはみんなが本当のお父さんだったよ」
・「……ウタッ!」
・号泣するシャンクス。ヤシの木の陰から見守る麦わらの海賊団。
・翌朝、麦わらの海賊団は島から出発しようとする。見送るウタとたったひとりのシャンクス。
・「本当に行くのね」
・「ああ」
・「海賊も辞めないのね」
・「ああ」
・「どうして?」
・「大海賊王になりたいんだ、オレ」
・「それだけ?」
・「それだけ」
・「それは、この島よりも……」ウタは言いかけて口を閉じる。
・「ウタ?」
・「なんでもない」
・「そっか」
・「ああ」
・「じゃあな、ルフィ!」
・ルフィは笑う「ああ。じゃあな、シャンクスっぽいおっさん!これ、返すぞ!」
・腕を少しだけ伸ばし、シャンクスに麦わら帽子を被せようとする。
・「いや、お前が持っておいてくれ」
・「でも」
・「『麦わらの一味』から『麦わら』を取ったら何も残らないだろ(※正確には「の一味」は残るので、シャンクスは嘘をついています)」
・「ほんとだ!おまえ頭いいな!(※しかし、ルフィにはそれが分からない)」
・「それほどでもないさ。ただ、実際そういうことなんだ。もうすでに麦わら帽子はルフィのもので、君たちのものなんだ。だからやるよ、その麦わら」
・「おう、あんがとな!」ニッと白い歯を見せ笑うルフィ。帆を張る船。
・麦わら海賊団が出航する。
・ウタは最後にどう言葉を掛けたらいいのか分からなくて、歌をうたう。
・目を閉じ、その声を背にして海風を浴びるルフィの顔は、とても穏やかだ。
観客の気分で読んでみた感想
まあ、微妙ではないでしょうか。増えるシャンクスは映像的に良いですが、個人的にはシャンクスに陳腐な真贋論を語ってほしくないので(着地点も安牌過ぎて面白くないし)もう少し冒険してほしかったところです。あとはウタが「うっせぇわ」を歌うのは流石にやり過ぎなので、その辺りの線引きはしっかりしてほしいですね。これで100億円売るのはムリでしょ……。
最後に
いかがでしたでしょうか?
個人的には「本編に2割くらい掠っているかな~」と思っているのですが、もしすでに本編を観た方がいれば、「これくらい似ていたよ」って割合を教えていただければ幸いです♪
ではでは~。