新薬史観

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虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 第4話感想

(楽しみに読んでいる人が居るのなら)ブログの更新が非常に遅れて申し訳なかったが、これには海より深い理由がある。というのも、放送直後からりなあい(璃奈×愛)小説をずっと書き、書き終えてからは無になっていたからだ。個人的にはもう(初期の)璃奈と愛の関係を書き尽くした感があり、今後アニメやタペストリー付きコミックブックでどんどん情報が更新されてまた書きたくなるのだろうが、とりあえずは一区切りと言うことで全体力を使い果たした。

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これね。偉そうにブログで語る割に無産(二次創作がアウトプットになるかと言われると微妙だけれど)だなと思われるのはアレなので近況報告も兼ねて貼ります。またの名を宣伝とも言う。

で、しばらく文字から離れてたんだけれど、ようやくまた文字を書く気分になってきたので書こうと思います。

 

 

手始めに4話の感想。

3話で多少雲行きが怪しくなったが、4話の「サイコーハート」を見ると完全に全部ぶっ飛んだというか、あまりに出来が良すぎて失神してしまった……。

いや、愛さん流石にかわいすぎんか?

めちゃくちゃかわいいよ、マジで。

アニメのキャラデザが公開されたときから、「キャラデザすっげえ良くなったな(イケメン感増したな)」と思ったけれど、動くとすごいし、MVだともっとかっこ可愛くなった。

愛さん好きな人間からしたらかなり良かったんじゃないでしょうか。

 

が、脚本を見ていくと、なんかちょい薄味な気は否めないなと思った。

どうしてもキャラ付けが弱い気がする。

完璧超人の愛さんの加入回が一番盛り上がるはずなのにな~~~~!

というわけで、4話は、みんなの予想通り愛さんとりなりーの加入回になったわけだけれど、今回また、スクスタとは違う設定を出してきている。念のために確認しましょう。

 

①宮下愛というキャラについて

アニメ内の描写からどういうキャラを拾っていくと

・1話で誰も知らないスクールアイドル同好会を場所を知っていたことから、かなり顔が広いことが分かる(この頃には別に興味がなかったことは3話から分かる)

・全話でそうだが、璃奈と基本的にセットで、2人でいることが多い

・2話や4話から、いろんな部で助っ人として活躍している有名人「部室棟のヒーロー」だと分かる

・勉強も問題なくできる(答えのある問題を解くのが得意)

あたりが重要になってくる。

で、ここから見えるのはまさしく「文武両道」「完璧超人」なのだが、それが導き出すのは、当然のように「みんなの中心人物」であることだろう。

まるで少女漫画の俺様系ヒーローのようなスペックを持ちながらも、その親しみやすさから周りにはファン(友人)が絶えない――という風になるはずである。

実際にスクスタでもそんな感じ。で、別にアニメでもそうしろという訳ではない。

ただ、これだけ完璧超人の要素を揃えておきながら、実際に完璧超人であることを示さないのは勿体なくねと思うわけなんですよ。

実際に、アニメでは愛さんの人気者っぷりを表す描写が控えめで、4話でようやくバスケの助っ人として活躍している愛に、「愛ちゃーん♡」という歓声を出す女の子がいるくらいである。会話はしない。

個人的にそこの描写がもう少し欲しくて、更に欲を言えば「私は決まった部活には入んないよ~」というシーンを入れて欲しかった。

(以下、「僕の考える最強のアニメ第4話」が始まります。許してください)

例えば4話の始まりだが、アニメ本編ではせつ菜の歌に聴き惚れる愛さんというカットから始まる。

そうではなく、まずはバスケのシーンを入れて(スクールアイドル活動をする前と後でシーンを反復させて心情変化に差をつける)、キャーキャー言われる中で愛さんがダンクとかロングとかかっこいいシュートを決めて、わあ~って囲まれる。

それを遠くからりなりーが見ていてもいい。

モブ「やっぱすごいよ」「マジで愛ちゃん、バスケ部入ってよ~」「おねが~い!」

愛「ん~、いや、私決まった部には入らないようにしてるんだよね~」

モブ「なんで~!?」

愛「あはは、まあいいじゃん!愛さんは自由がいいんだよね~」

モブ「え~」

からの中盤、愛さんのテストの点とかを見せるカットをここらで入れつつ独白、

「誰かの力になれるのは大好き。みんなの笑顔が見れると嬉しくなる。でも……どれもピンとこないんだよねえ。完璧超人の愛さんが、超、人生をかけたい!って思えるような、そんなすごいものって、この世界にあるのかな――」

と、日常に退屈しつつも駄洒落を織り交ぜ、後半で唐突に駄洒落キャラを出す以前に、駄洒落キャラの布石を敷いておく(気付く人は気付くくらいで十分だと思う)。

そこから、アニメ本編4話の最初のカットに入る。という流れ。

まず、これだけの愛さんの情報を与えてから、目をキラキラさせる愛さんがどれほどスクールアイドルに魅せられたのかってことを描かないといけないと思う。

 

そうじゃないと、新規視聴者は、「なんかギャルっぽい子がぬるっと加入してライブやったぞ」くらいの情報量しか得ることがないような気がするので。どうしても淡泊な味付けになってしまう。

……と、また「僕が考える最強のアニメ第4話」を書いてしまった訳だが、許して欲しい。disりたい訳じゃないんだ、ただ愛さんの人気者っぷりと有能っぷりをもっと表だって出して欲しくて……。

 

閑話休題

今回の4話で言いたかったことはそれくらいで、愛さんのキャラ設定に戻る。

で、属性としての愛さんはそんな感じな訳だが、今回アニメとスクスタで大きく違うのが、愛さんが自らスクールアイドルをはじめるようになったというところ。まあ殆どの人は知ってると思うけれど。

スクスタだと、あなたちゃんが愛さんに、「絶対に今まで見たことないような世界が見れるから!」と、やや挑発する感じで加入させている。ここでの挑発は、愛さんの完璧超人を踏まえた上での発言で、「何でもできるし、めちゃくちゃ友達がいるから、大抵の楽しいことはすべてやってきた」という愛さんの自負に触れて、ということ。

愛さんってかなり負けず嫌いというか、天性の天才だから、負けを知らないんですよね。そんな愛さんに「あなたですら見たことがない景色がある」と言い張るあなたちゃんの図。ここの話はかなりうまいんですよ。で、この「あなたちゃんに誘われて」というのが、スクスタではめちゃくちゃ交友関係に効いてきて、愛さんはスクールアイドルをやった結果、ステージの上から、見たことのない景色を見る。それに感動して、この世界に誘ってくれたあなたちゃんにデカい感謝を持つとともに、好意すら持つようになる――という感じ。

絆エピソードでもそんな感じで、スクスタの愛さんは「あなたちゃんか、おねーちゃん(血縁関係のない親戚のお姉さん)か」くらいの好感度の割り振りで、アニメみたいに璃奈ちゃんとセットになっている描写は、後半になるにつれて殆どなくなるんです。

で、何が言いたいかというと、このアニメの「自分で入った」ということで、

・侑ちゃんと愛さんの関係性が希薄になった

・りなあい共栄圏を脅かす敵が居なくなった

というようになります。

で、実はこうなるといろいろ難しくて、「じゃあなんで璃奈と愛はあそこまで仲良くなったの?」という疑問に、答えないといけなくなる。だってそうじゃない?明らかに接点がないはずの二人ですよね。自分はそこに妄想の余地があると思って今回二次創作でりなあい小説を書いたんだけれど、公式側でもしっかりとしたエピソードが欲しいよなというところではある。まあ、その理由は璃奈ちゃん回で明かされるのかな。とにかく、完全にここはエモ・ポイントなので、公式には頑張って欲しいですね。

纏めると、アニメではゴリッゴリに推してきているりなあいは、まごうことなく覇権カプになりそうだということですね。

りなあいで全米を泣かせような。

 

 

②スクールアイドルとは何か

まあこの辺りは簡単に整理を。

これまでの描写で愛さんがスポーツ、テストなどの「規則」と「絶対的な答え」があるものに対してはめちゃくちゃ得意ということが明かされている。地頭がいいんでしょうね。愛さんは顔もいいし頭もいいし運動神経もいいしで完璧だなあ。

でも、果たして「スクールアイドル」についてはどうかな?

というのが、4話の話。

 

まずかすみんのスクールアイドル概論で「ファンのみなさんに喜んでもらえることなら全部正解」という言葉があり、アイドルにはスポーツのような規則がないことが示される。どこまでも自由だからこそ、それが難しいということですね。

で、更に問題はソロアイドル、ということに繋がる。

 

③ソロアイドルでやる覚悟はあるか

この話で、虹ヶ咲全体がソロに進むという話し合いがされるとともに、せつ菜とかすみが対話するという熱い展開になっている。かつて敵対して、お互いが反省したからこそ、「自分たちがスクールアイドルをやりたい」ということを大前提に、どういう風に続けて行くのかを考えて得られた結論がこれである。

愛さんには少し荷が重く、この話を通して入部一日にして「スクールアイドルとは何か」「ソロアイドルでやる覚悟はあるか」という二つのテーマに向き合わされることになる。ちょい駆け足ですよね。

でも明らかに1話1ライブを心がけている構成で、「う~ん、結局スクールアイドルとは何かわからんな……」と思いながら推しキャラが深刻そうに歌うのは、見ているこっちが不安になる。だから何らかの解の発見は必要ですよね。

というわけで、今回は「スクールアイドルの魅力」「ソロアイドルの難しさ」が合わさって、愛さんにとっては「自分らしさを如何にして出すか」という問題になっている。

配慮されていたのは、エマと話している時に、エマが何一つ答えを教えていないところ。エマが言うように、ようやく再始動した同好会で、誰もが再スタートを切って、ソロアイドルとは何かわからない状態になっているはず。だから当然、愛が持っている疑問を全員が抱えているわけで、エマがアドバイスできるわけがない。

……のだが、その一言に愛さんは活路を見いだす。

エマのさりげない一言がダジャレであることに気が付き、指摘するのだ。

これがすごくうまいんだよな~~~~~~~感動した。

パッと表面を見るだけでは、「なんだ、愛さんって変なところでツボるダジャレキャラなのか」で終わってしまいがちなシーンだが(自分は初見そうだった)、ここは暗に「誰も気がつかないような笑いの種を見つけ、育てて共有することができる」という愛さんの文武両道以外の魅力を示しているんですよね。

大事なのが「共有」の部分で、これがあるから愛さんは友達が多いし、他の人を笑顔にできる。まあ本人は無自覚イケメンだし、友達が多いからって成績として数字で評価されるかと言えばそうではない。試験やスポーツの得点には直結しない、そういう「普通の学生が頼る数字から離れた愛さんの強み」こそがスクールアイドルの核になるべきだ、という話になっているんですよね。

ここで、愛さんは「自分らしさ」を見つけることになる。とはいえ、結局エマが半分教えているようなものだからなんとも言えんが。それでも、愛さんのダジャレのインパクトが強くて、愛さんが自分で見つけたような感じになっているのはうまかったですね。

 

なおかつ、次回はエマさん回。自分が愛さんに話しながらも、「自分にとっての強みはなんだろう」と繋がる展開だし、まったくもって自然でいい。流れが綺麗。

 

④「サイコーハート」の歌詞解釈など

誰かを楽しくさせたい、それが自分にとっても楽しいという精神に繋がる「チアガール」衣装ってのがすごい良いよね。指でハートを作ってカメラが愛さんの瞳に一気に寄るカットも最高。てか振り付けも何もかもが可愛すぎて、本当に絶叫してしまった。かわいいものを見ると「聲(こえ)」が出る習性を持つので。

 

で、自分が一番気になったのは歌詞なんですよね。ダジャレ好きな愛さんだから、絶対に歌詞にもいろんな仕掛けがあるだろうと挑んだ訳ですが。

 

朝が来て光溢れたら
走り出そう Go together (goと5? 最後のgive me fiveと同じ意味かも)
Oh… High five! (81ハイ, 5ファイブ→815で、315サイコーと掛けてる)
Hello Hello (86でハロー、)
ほら始まるよ Sparkling Day
揺れる日差し So Sky Blue(Sky so Blueが正) 晴れた空に深呼吸(sky so blueと韻)
ねえ今日は どんな楽しい事始めちゃおうか
眠ることさえもね もったいないってくらい
ワクワクとムズムズ 止まらないEveryday(0909ワクワク 6262ムズムズで、09+62=71、とまらナイ71だったりする?)
その笑顔がパワーの源なんだよ
Twenty-four Seven(24/7で24時間週7日、2047でツーレイヨンナナで辛えような)
どんな日でもずっと眩しく輝いて
太陽降り注ぐよ サイコー愛がサンサンと(タイヨーとサイコー、sunでサンサンと)
Hello Hello Hello Hello 心からのSmile
見たいよ笑った顔 サイコーそのハート照らす
Wow-Wow Wow-Wow 太陽になりたいよ(太陽とたいよ)
Ah… Give me five!(ここでmeは愛さんのアイ、5をくれというのは、「アイ5」でサイコーと韻が踏めるからだと思う)

引用元:

www.lyrical-nonsense.com

というようにやたらと韻を踏んだり、数字の仕掛けが多い気がする。まだありそう。

映像もサイコーだし歌詞もサイコーすぎて大満足です。本当に良かった。

 

⑤おまけ・好きなシーン

愛さんの話とはズレるが、エマが橋のうえで愛に語る、「ようやく始まったばかり」「これからに期待している」「一歩を踏み出す勇気が出ないだけ」というキーワード。これが一日の始まりである朝の風景と重ねられ、みんなが何かに期待しているような動きがめちゃくちゃに気持ちいい。ここらへんの流れがすごい好きでした。

 

 

 今週は以上。