偏見本棚というおもしろ概念があります。
インターネットでは読んだ本の感想のシェアーが盛んにおこなわれているほか、読書メーターやブクログといった本棚シェアーサービスが人気を集めている。一方で読書歴や本棚をさらすことで思想・関心・性的嗜好などを知られてしまったり、偏見を持たれてしまう危険もある。
そこで今回は逆転の発想で、親しいフォロワーなどから「こんな本を読んでそう」という偏見を集め、「偏見本棚」を作成した。
上の文章、および偏見本棚の元ネタはこちらからです
で、かなり前にTwitterで「ブログ記事にします!」と偏見を募集したのを皆さんは覚えているでしょうか。自分は完全に忘れていました。申し訳ないです。
自分はこの元ネタの方ほど人望がなく、そもそも仲の良い知り合いなんて数人に限られるようなコミュ力なので0投稿を危惧していました。
なので、拡大施策として自分の場合は「本棚」といいつつも小説・漫画・映画・アニメなどを募集することにしました。結果6名の方から記入していただき、合計作品数は18となりました。
感謝感謝ですよ~(愛城華恋)
というわけで頂いた作品群を「既読」「読みかけ」「未読」の3つに分けていくとこうなりました。
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既読
大江健三郎『死者の奢り』
やが君(やがて君になる)
来る
あさがおと加瀬さん
推しが武道館いってくれたら死ぬ
読みかけ
社会契約論
BANANA FISH(アニメのみ視聴しました)
ハッピーシュガーライフ
未読
三体
総合タワーリシチ
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「へ~」という感じになりました。
特に普段から言及していない作品であるにも関わらず、既読の作品を多く挙げられていることにびっくりしました。自分ってそんなにわかりやすい人間なのか!?(ツイート内容からかなり察せられそうではあるが)
折角なのでひとつずつコメントします。
既読
大江健三郎『死者の奢り』
高校生の時に読んで、あまりの文章の巧さにひっくり返った作品です。当時の友人と一緒に読んで、「こいつの文章表現はマジでやばい!」と震えていました。文字を読んで死体の腐臭を感じさせられたのは初めてで、これが安部公房の言っていた五感に訴えかけてくる文章の例なのかなと。そういえば大江健三郎はそこまで掘り下げれていないので、もっと読んでみたいと思います。
やが君(やがて君になる)
どちらかと言えば好きな作品です。今の自分としては世間で絶賛されているようなモチベはそこまでなかったんですが(もう内容を忘れつつあるので)、当時の自分の感想を見ると絶賛していました。
この感想記事について知り合いに突っ込まれて、この作品を百合漫画としてラベリングすることへの違和感について話した記憶があります。
これ大好きです。当時の感想を引っ張ってきました。
5月19日 映画47「インセプション」(2010)
んも~~~~本当に大好きすぎる。SF小説ばりの世界設定と展開なのに、小説では表現できない映像の構図と時間感覚、映画でできることをこれでもかと詰め込んだ作品という感じで、本当に映画として満点過ぎる。入れ子構造になっている似た作品に「ハロー・ワールド」がある。野崎まど特有のどんでん返しもかなり好きだけれど、こっちのすっきりした終わり方も最高に良い。いや、すっきりしているかと言われると最後のシーンで「ムムム」とはなるが、映像が美しいので終わりとしては最高なんだよな。夢かどうかを判断するのにコマを持ってくるのも良い。二人で作り上げた町並みも最高すぎる。全体を通して最高にクリストファー・ノーランだし、クオリティが高すぎて本当に良かった。読むSF小説だ。見れて良かった。てか、渡辺謙ががっつり出ていてびびった。今まで見てきた洋画にほとんど日本人いなかったから目新しかった。見たことあんのパシフィックリムくらいじゃないか。日本人万歳(?)
視聴映画記録(2020.05/15~05/21) - 新薬史観
来る
当時の感想です。
8月16日 映画142「来る」(2018)
中島哲也監督作品。既に原作を読んでいるのでだいたいの話は分かっていたが、かなり面白いなこれ。OP映像がすごい良くてびっくりした。話の展開もおおよそ原作に忠実で、田舎のキモいところや育児の辛いところ、イクメンのうざいところ(僕はああいう「人生を謳歌しています!」という共感性に欠けた上昇志向の人間が死ぬほど嫌いです)など、いろいろなものが詰まっている。それでいて、除霊をエンタテインメントとして昇華しているので、単純にめちゃくちゃ面白い。楽しいホラー映画だった。
視聴映画記録(2020.08/14~08/27) - 新薬史観
当時の感想です。
8月14日 映画139「雨に唄えば」(1952)
自分が見たことあるミュージカル映画といえば、思いつく物が「ラ・ラ・ランド」と「マンマ・ミーア!」くらいしかなかったので、これは良くないなと思い漁っていくことにした。非常に楽しく見ることができた。脚本がスッキリしており、キャラ立ちしてるため、混乱することなくエンタテインメントととして楽しめる作品。いろいろ唄うが、個人的に一番好きな曲は表題作にもなっている「雨に唄えば」かな。ストレートでわかりやすいがために、万人受けするだろう映画でした。面白かったです。
視聴映画記録(2020.08/14~08/27) - 新薬史観
あさがおと加瀬さん
小さい映画館で見ました。実は原作未読で臨んだのですが、「女性同士の恋愛」という過度なラベリングから逃れた稀有な作品だと思っていて、個人的に非常に好みでした。ゆったりとした時間で描かれるのも好きポイントでした。
推しが武道館いってくれたら死ぬ
天才の作品だと思っています。未だに完全に手書きらしく、線の美しさ、インクの掠れ具合がアイドルの一過性の輝きを強調しているようで魅力的。完結したら感想かきたいです。まいなとえりぴよさんの関係にどういう決着をつけるんでしょうかね。
男子高校生の日常
よくこの作品の名前が出てきたものだとびっくりしました。そしてその偏見通りに読んでます。例の「でもこの風……泣いています」の下りをネットで見つけてからハマり、「いいからお前も読んでみろ」と中学生か高校生かの時に友人に貸したのが「男子高校生の日常」との最期でした。なぜかクラスで回し読みされることになり、最終的に自分の手元に戻ってくることはありませんでした。今では良い思い出です。
ユリ熊嵐
イクニ作品はセーラームーン以外全部見ています。
そういえばこの辺りについて何も掘り下げていないというか、当時の自分と今の自分では感じることや解像度はまったく違うと思うので、改めて見通してみたいですね。
当時は、イクニが当時真剣に悩んでいたいじめにまつわる分断と孤立に愛情で向き合うことの大切さを~というような感想を抱いていたような気がします。ボンジュール鈴木さんのOPがかなり好きでCDも持っていました。
『アイドルマスター シンデレラガールズ』
見ました。未央ちゃんが観客のいないステージにキレてPが慰めたり、卯月ちゃんが笑えなくなって悲しい気持ちになったことは覚えているのですが、それ以外の記憶があまりありません。
読みかけ
社会契約論
知り合いに誕生日プレゼントとしてもらって以来、時々読みたくなる本なのですが、普通に飽きて他の本やアニメに逃げています。許して。
BANANA FISH
漫画のカテゴリで投稿されていたんですが、漫画は未読でアニメは全部視聴しているのでこちらに。未だに同人人気が根強いジャンルのひとつだという認識なんですけど、それも納得の面白さなんですよね。漫画もいつか読もうと思っています。
志村貴子『放浪息子』
特に理由なく読みかけです。自分にはこういう同時並行で視聴を進めている本や映画、アニメが軽く50本はあります。読みます。
ハッピーシュガーライフ
自分はこういう血の薫るヤンデレ百合みたいなのを消費するのが辛い年頃になってきていて、それと1巻を読んだタイミングが悪かったのが原因です。
未読
三体
本は全て持っているのに1ページも読んでいない。正直今になってもこれを読んでいないのに、SFが好きですとは名乗れないような気がしています。読みたいんですが、分厚い本は苦手なんですよ。村上春樹の分厚い本は一瞬で読めて最高なんですが……
ノルウェイの森
ちょうど上で村上春樹の名前を出していますが読んでいません。村上春樹の本は誰かからプレゼントされたりオススメされたら大切に読みますが、これまでの経験から自分から読む作家ではないという分類になっていました(大変失礼)。でもこのかたちで暗にオススメされたので、是非読んで見ようと思います。
総合タワーリシチ
これ名前すら全然知らなかった作品だったので、たった今kindleで購入しました。読み終わったら感想書きます。
『花とアリス』(岩井俊二)
殺人事件のほうは見ていますが、こっちは見ていないですね。実は経験上岩井俊二の映像作品とテンポの相性が悪いのではないか説が浮上しているのですが、作品自体はたいへん面白く視聴できているので、こちらも期待して観たいと思います。
コメントは以上です。
投稿してくださった皆様、大変ありがとうございました!
なんか他にもオススメ作品とかあったらマシュマロにくれると助かります。