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輪るピングドラム劇場版(前編)感想と舞台挨拶覚え書き

輪るピングドラム劇場版「Re:cycle of the PENGUINDRUM」前編「君の列車は生存戦略」を観ました。クラファンしたので試写会に呼ばれて、世界で初めて作品を観た人間の一人になれました。よかったです。

さて、本作品は公開前です(4月10日現在)。詳細な感想を記してしまうと、まだ観ていない人の驚きを奪ってしまうことになるので、今回の記事はよかったところを簡単に箇条書きして、感想に代えさせていただきます。あと、最後に舞台挨拶のメモも置いておきます。なお、このメモはいちオタクの走り書きに過ぎず、登壇者の意図とは異なる発言になっている恐れがあります。あくまで参考程度にしてください。

 

良かった点

・始まって数秒で最新のイクニ成分を得られるところ。

・「リサイクル」という言葉通り、テレビアニメをベースにした総集編ということにはなるが、それなりの尺の新規映像があるところ。

・また、その新規映像によって、作品全体の解釈を改めて問い直す作りになっているところ(つまり、ピングドラムはアニメだけで完結しない作品になっている!)

・劇場で聞く音楽がマジで良すぎて脳汁が出まくるところ。特に「ノルニル」が本当にヤバい。ボロボロ泣きました。誰かぼくを助けてください。

 

まとめ

本作はテレビアニメの編集の仕方が面白さのひとつになっているので、事前にアニメを全部観てもらった方が良いとは思います(自分はそうしました)。とはいえ、何も考えずに映画から入って音楽と映像美にビビり散らかすのもアリかもしれません。

 

以下、舞台挨拶覚え書き(信頼性低め)

2022年4月9日 舞台挨拶(第一部)

登壇者

幾原邦彦(監督)

木村昴(高倉冠葉役)

木村良平(高倉晶馬役)

荒川美穂(高倉陽毬役)

三宅麻理恵(荻野目苹果役)

 

Q.作品制作・収録の時の感想をお願いします

幾原監督

当初は(10周年記念にできることは)テレビアニメのフィルムを繋ぐくらいかなと思っていたけれど、予想以上の支援をいただいて、やれることの幅が広がった。テレビを繋げたレベルではなく、映画としてやれるなと思った。

どうやって驚かそうかなということは常に考えていた。驚かせたいという気持ちが強かったです。

 

三宅さん

中学2年生の日記を読み返しているような感覚でした。当時の音声を聞くだけで、「この時はこう思って芝居をしていたんだな」ということを全部思い出せました。

 

荒川さん

当時はとにかく一生懸命にやっていたので、どのように収録したのかはあまり覚えていないのだけれど、今回の収録では、当時はどんな気持ちで演じていたかを思い出しながら進めました。

 

木村良平さん

10年前の自分に寄り添って演技をするのはなかなかないことだと思います。当時の自分に寄り添って演技をしました。

 

木村昴さん

10年前のシーンを再録することが多かったのだけれど、今と当時の芝居は違う。当時の癖を思い出しながら取り組みました。

 

幾原監督

今回の収録時は、みんな昔とは違っていた。みんな今ではすごい人たちになっている。基本的には全部OKで、ダメ出しすることはほとんどなかった。

 

木村良平さん

いや、そんなことはないです。監督からは「晶馬、ペンギンはそうじゃないんだよな〜」ということを言われました。

 

木村昴さん

自分も何度もダメ出しを食らいました。最初に幾原邦彦監督にあった時には「いやぁ、君みたいに下手な人には会ったことがないよ!」と言われたんですけれど、今回の収録では「上手いな〜!でも冠葉としては上手いとダメだな。下手な自分を思い出して!10年前の冠葉を思い出して!」というダメ出しをもらっていました。もちろん自分にとって、それは褒め言葉のように感じられましたけれど!

 

Q 映画のおすすめポイントは?

荒川さん 

既存シーンだとプリンセス・オブ・ザ・クリスタルになるところ。

(以下、ネタバレなので伏せます)

 

三宅さん

始まった瞬間、すでにテレビアニメとは違っていた。お姉ちゃん(荻野目桃果)が出た時のカットが美しすぎた。私が会ったことのないお姉ちゃんを何度も見返してほしいです。

(編集者注 荻野目桃果が出ることは公開済みの予告映像で分かるので、ネタバレではないと判断しています)

 

木村良平さん

(ネタバレなので一部伏せてます)

テレビアニメでは自分で解釈していたところを、今回改めて、監督視点でピングドラムを観れているような気がするところ。

 

木村昴さん

(ネタバレなので一部伏せてます)

新たにリサイクルされたものをもう一度見て頂くとことで、監督の頭のなかを覗いているような感覚になれます。大切な人を連れて、一緒に観るという楽しみ方もあると思います。

 

幾原監督

(おすすめポイントは)どれかひとつを選ぶのは難しい(ので、全部見てくださいということになる)。

 

Q 最後にひとこと

三宅さん

後編も楽しみにしていただいて……まだファンじゃないひとも連れてきてください。新しいファンの方と楽しんでください。

 

荒川さん

音響設備が整っているところで観ると、すごく音に拘っているのがわかります。テレビシリーズを見返したいと思いました。どこが違うのか見比べるのも楽しいです。大切な人と一緒に見てほしいです。

 

木村良平さん

後編の収録ももう済んでいるので、仕上がりが楽しみです。この10年で知らなかった人にも知ってもらえる機会になると思っています。

 

木村昴さん

いろんな方にオススメしてもらえると助かります。何より、この作品が出来たのは(クラウドファンディングで支援してくれた)皆さんの協力があってのもの。なんなら他の人に「俺、幾原監督と映画作ったんだけど、一緒に観にいかない?」という風に誘ってもいいんじゃないかなと思います。

 

幾原監督

自分の人生で一番緊張していました。これまでにも舞台挨拶は何度かこなしてきましたが、今回は訳が違う。皆さんからいただいた支援をお披露目する場なので、どういう風に受け止めてもらっているのだろう、というのを考えていました。何かを届けられたら嬉しいです。まだ後編も製作中。後編でキャラクターが何を見つけて、なにを存在証明するのかを見てほしいです。

 

以上。